「エコキュートは安い!」
という評判が多いですが、
- 本当に安くなるのか
- 実際いくらくらいかかるのか
料金はとても気になるポイントです。
そもそも・・・
エコキュートってなに?
と疑問に思う方もいます。
そこで今回は
エコキュートの平均的な電気代
というテーマで
- エコキュートとは?
- メリット、デメリット
- 料金の計算方法
- 電気代を安くする方法
についてご紹介します。
- 使用を検討している
- 現在使っている
という方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
エコキュートの平均的な電気代とは?
エコキュートの平均的な電気代
は、どのくらいかかるのでしょうか。
ここではオール電化の平均的な電気代をご紹介し、エコキュートについても
- エリア別
- 世帯別
に分けて、1か月の平均的な電気代をご紹介します。
オール電化の平均の電気代
オール電化
と聞くと
電気代が高い
というイメージですが、実際の電気代はどうなのでしょうか。
まずは
「オール電化住宅の平均的な電気代」
をご紹介します。
総務省統計局が行った2014年の家計統計調査によると、
一般家庭 | オール電化 | |
光熱費
(電気+灯油+ガス) |
18,651 円 | 15,905 円
(-2,746 円) |
電気代 | 11,203 円 | 15,905 円
(+4,702 円) |
となります。
関西電力が行ったオール電化住宅の平均の電気代(光熱費)を世帯別に見ると、
世帯 | 1か月の平均光熱費(電気料金) |
1人暮らし | 10,751 円 |
2人暮らし | 12,904 円 |
3人暮らし | 14,454 円 |
4人以上 | 14,914 円 |
となります。
電気代だけで見ると
高い
と感じますが、オール電化の場合は
電気代=光熱費
となっていてガスや灯油代も含んでいます。
そのため「光熱費」として比較すると
1か月あたり2,746 円安い
ということがわかります。
エリア別の1か月あたりの電気代
1か月の電気代のうち
エコキュートが占める電気代
はどのくらいなのでしょうか。
まずはエリア別に
エコキュートの1か月あたりの平均電気料金
を見ていきます。
1か月 | |
北海道電力エリア | 2,500 円 |
東北電力エリア | 1,700 円 |
北陸電力エリア | 1,800 円 |
東京電力エリア | 1,900 円 |
中部電力エリア | 1,800 円 |
関西電力エリア | 1,200 円 |
中国電力エリア | 1,600 円 |
四国電力エリア | 1,700 円 |
九州電力エリア | 1,400 円 |
沖縄電力エリア | 900 円 |
寒いエリアの方が
エコキュートの電気代が高くなる
という傾向があります。
自分の住んでいるエリアの電気代と比較して
自分は多く電気代がかかっていないか
チェックしてみてください。
世帯別の1か月あたりの電気代
次は世帯別に
エコキュートの1か月あたりの平均電気料金
を見ていきます。
2人世帯 | 4人世帯 | 6人世帯 | |
北海道電力エリア | 1,597 円 | 2,311 円 | 3,025 円 |
東北電力エリア | 1,074 円 | 1,553 円 | 2,033 円 |
東京電力エリア | 1,481 円 | 2,143 円 | 2,805 円 |
関西電力エリア | 1,111 円 | 1,608 円 | 2,105 円 |
九州電力エリア | 792 円 | 1,145 円 | 1,499 円 |
沖縄電力エリア | 483 円 | 699 円 | 915 円 |
世帯によっても電気代に
200円以上の差がある
ということがわかります。
自分の使用状況によって、電気代を比較する参考にしてみてください。
エコキュートってなんで電気代が安いの?
- 一般家庭
- オール電化
を比較すると、
エコキュートはなぜ電気代が安いのでしょうか。
ここでは改めて
- エコキュートとは?
- 設置料金
- 可能な設定
など、
エコキュートの基本
をご説明します。
なぜ電気代が安いのか
その理由に迫ります。
エコキュートとは?
- そもそもエコキュートってなに?
- エコキュートって聞くけど、どんなもの?
とエコキュートについて知らない方も多いのです。
エコキュートとは
ヒートポンプ技術を利用して空気の熱でお湯を沸かす給湯機
のことです。
中でも
- 冷却性のある二酸化炭素に大気熱を集める
- 大気熱から集めた熱を利用する
という特徴があり
「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」
という正式名称があります。
エコキュートというのは
関西電力の商品名
であり、商標登録されています。
関西電力だけでなく
- 三菱
- パナソニック
- ダイキン
など、さまざまなメーカーが販売しています。
エコキュートの設置料金
エコキュートを設置する際には
どのくらい費用がかかるのでしょうか。
エコキュートは
- 本体価格
- 設置費用
がかかります。
料金 | |
本体価格 | 20~35万円 |
設置にかかる合計金額 | 45~60万円 |
エコキュートの寿命は
約13年
と言われているため
本体価格20万円程度
のものが人気です。
エコキュートの設置料金は
- 本体価格はメーカーによって異なる
- 工事費用はタンクや工事の状況によって異なる
ため、一概には言えませんが
約60万円
と考えておきましょう。
エコキュートの時間帯設定
エコキュートにはさまざまな設定が可能になっていて、最も注目したいのが”時間帯設定”の
夜間設定
です。
オール電化の電気料金プランは
夜間の電気料金が安い
というプランが多く、
エコキュートを夜間に動かす
ことで電気料金を安くすることができます。
- 電気料金が安くなる時間
- エコキュートが動く夜間の時間
を一致させることが必要です。
設定名 | 具体的な機能 | おすすめ |
夜間設定 |
|
|
自動沸き直し機能
昼間運転 |
|
|
沸き上げ機能 |
|
不在にする日には
|
省エネモード |
|
|
ピークカット設定 |
|
|
メーカーによっても異なりますが、
多くの機能
が付いていますので便利でお得に活用してみてください。
エコキュートのメリット・デメリット
ここまで
- 平均的な電気代
- 設置料金
についてご紹介してきましたが、エコキュートを購入・使用する際には
- メリット
- デメリット
も知っておくことが重要です。
「こんなデメリットもあったの?」
と後悔しないためにも、デメリットはしっかりと押さえておきましょう。
メリット①電気代が安くなる
「光熱費」として
- ガス
- 灯油
- 電気
を使用した場合と比較しても、
1か月で約3,000 円安くなる
ということをご説明しました。
エコキュートは少ないエネルギーでお湯を沸かすことができるため
電気代が安い
というメリットがあります。
最近では”IHクッキングヒーター”も普及しているため
オール電化
にすることで
- ガスの基本料金が節約できる
- 支出管理が簡単になる
というメリットもあります。
メリット②ライフスタイルに合わせて調整できる
エコキュートには
- 時間帯設定
- タンク温度
- 沸かすお湯の量
などを調節する機能が豊富にあります。
そのため
- 明日はたくさんお湯を沸かしておこう
- 明後日から旅行だから沸き上げ停止
など、
家族の予定に合わせて使用量を調整できる
というメリットもあります。
メリット③ガスによる火事の心配がない
一般的な「ガス給湯器」はガスを燃やして火を使ってお湯を沸かすしますが、エコキュートは
- 電気
- 空気
のみでお湯を沸かします。
火を使っていないため
火事のリスクが少ない
というメリットがあります。
メリット④環境に優しい
エコキュートに使用されているヒートポンプは
再生可能エネルギー
です。
省エネ
という特徴もあるため
環境に優しい
とされています。
ガスを利用する場合に発生する
地球温暖化の原因とさせれる”二酸化炭素”
を大幅に削減することができます。
デメリット①冬は消費電力が多い
エコキュートは
冬の電気代が高くなる
というデメリットがあります。
冬は気温が低いため、夏よりも電力を消費します。
また
冬は湯船にお湯を溜めて入浴する
という人が多く、
お湯の使用量が増える
ということも影響しています。
気温によって
電気代が高くなる
ということは覚えておきましょう。
デメリット②湯切れの可能性がある
「湯切れ」というのは
沸かしておいたお湯が足りなくなる
ということです。
足りない分は追加でお湯を沸かす必要があります。
冬は使用量が増えるため
湯切れを起こす可能性がある
というデメリットもあります。
湯切れが昼間に起きてしまうと、電気料金が高い時間にエコキュートを稼働させるため
電気代が高くなる
というケースもあります。
湯切れを起こさないためには
十分なお湯量を夜間に沸かしておく
ということが重要です。
デメリット③エコキュートの初期費用が高い
エコキュートは
設置した後の電気料金が安い
というメリットがある一方で、
購入の際に初期費用がかかる
というデメリットもあります。
- 本体代
- 設置工事費用
が発生し、
元を取るためには数年かかる
という家庭も多いと言われています。
- 毎日のお湯の使用量
- 人数
によっても、初期費用回収までにかかる時間は異なります。
- 初期費用
- ランニングコスト
をしっかりと比較検討することが重要です。
エコキュートの電気代を計算してみよう
- エコキュートの電気代はどうやって算出するの?
- エコキュートの計算方法を知りたい
という声にお応えし、エコキュートの電気代を計算してみます。
- 具体的な計算方法
- 計算に用いる値
についてご紹介します。
エコキュートのシミュレーションができるページもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
基本の計算式
エコキュートの電気代は
消費電力[kW]×使用時間[h]×電力量料金[円/kWh]
となります。
”消費電力×使用時間”は
消費電力量
と呼ばれます。
電力量料金とは
1kWhを使用したときの電気料金
を指します。
まとめると
計算式 | |
エコキュートの電気代 | 消費電力量[kWh]×電力量料金[円/kWh] |
消費電力量 | 消費電力[kW]×使用時間[h] |
電力量料金 | 一定
|
となります。
エコキュートは電気料金の安くなる”夜間”に稼働しています。
そのため電力量料金には、夜間の料金を適用して計算を行います。
エコキュートの電気代を計算するためには
- 夜間の電力量料金
- エコキュートの消費電力量
が必要となります。
夜間電力の料金一覧表
エコキュートの電気代を計算するために必要な
夜間の電力量料金
を一覧表でご紹介します。
電力会社 | プラン | 夜間料金 |
北海道電力 | eタイム3プラス | 14.37 円/kWh |
東北電力 | よりそう+シーズン&タイム | 11.22 円/kWh |
東京電力 | スマートライフS | 17.46 円/kWh |
北陸電力 | くつろぎナイト12 | 12.28 円/kWh |
中部電力 | スマートライフプラン | 16.00 円/kWh |
関西電力 | はぴeタイム | 9.94 円/kWh |
中国電力 | 電化Styleコース | 14.60 円/kWh |
四国電力 | スマートeプラン | 14.22 円/kWh |
九州電力 | 電化でナイト・セレクト | 13.02 円/kWh |
沖縄電力 | 時間帯別電灯 | 11.82 円/kWh |
- 電力会社
- プラン
によって異なるため、計算する際には各電力会社の公式ホームページで確認してみてください。
エコキュートの消費電力量
エコキュートの消費電力量は
- 季節
- 温度
によって異なります。
今回は
- 夏
- 冬
における
- 北海道
- 栃木県
- 宮崎県
のエコキュートの1日あたりの消費電力量を一覧でご紹介します。
北海道の場合は
2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 | |
夏の消費電力量 | 3.91 kWh | 5.02 kWh | 6.12 kWh |
冬の消費電力量 | 6.26 kWh | 8.03 kWh | 9.80 kWh |
となります。
栃木県の場合は
2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 | |
夏の消費電力量 | 3.02 kWh | 3.90 kWh | 4.76 kWh |
冬の消費電力量 | 5.86 kWh | 7.51 kWh | 9.17 kWh |
です。
最後に宮崎県は
2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 | |
夏の消費電力量 | 2.49 kWh | 3.20 kWh | 3.90 kWh |
冬の消費電力量 | 5.04 kWh | 6.46 kWh | 7.89 kWh |
となります。
- 冬は夏の約2倍の電力を消費する
- 暖かい地域ほど消費電力量が少ない
という特徴がありました。
- 季節
- エリア
によって大きくことなるため、参考程度にご確認ください。
実際に計算してみよう
それでは実際に今ご紹介した
- 計算式
- 夜間の電力量料金
- 消費電力量
をもとに、エコキュートの料金を算出してみましょう。
今回は夏の電気代を計算してみます。
北海道 | 栃木県 | 宮崎県 | |
世帯 | 4人世帯 | 3人世帯 | 2人世帯 |
夜間電力量料金 | 14.37 円/kWh | 17.46 円/kWh | 13.02 円/kWh |
消費電力量 | 6.12 kWh | 3.90 kWh | 2.49 kWh |
計算式 | 14.37/kWh×6.12kWh×30日間 | 17.46円/kWh×3.90 kWh×30日間 | 13.02円/kWh×2.49kWh×30日間 |
エコキュートの電気代 | 2,638 円 | 2,042 円 | 972 円 |
エリア別
平均電気代 |
2,311 円 | 1,810 円 | 792 円 |
これはエリア別のエコキュートの平均電気代と同程度の料金となります。
- 夜間の電力量料金
- 1か月の消費電力量
がわかると、エコキュートの電気代を計算できることがわかりました。
こちらを参考に、自分の電気代を計算してみてください。
各社のシミュレーションを利用しよう
エコキュートは各メーカーがシミュレーションページを提供していて
自分はどのくらい料金がかかるのか
という計算が簡単にできます。
エコキュートは
- 関西電力
- 三菱電機
- ダイキン
- パナソニック
- 東芝キャリア
- ジャパントータルアート
など多くのメーカーがリリースしています。
各社のシミュレーションページを一覧でご紹介します。
メーカー | シミュレーションページ |
三菱電機 | 三菱電機でシミュレーションしてみる |
関西電力 | 関西電力でシミュレーションしてみる |
DAIKIN(ダイキン) | ダイキンでシミュレーションしてみる |
Panasonic(パナソニック) | ランニングコストの特徴 |
東芝キャリア | 東芝キャリアでシミュレーションしてみる |
ジャパントータルアート | ジャパントータルアートでシミュレーションしてみる |
現在の光熱費と比較して
どのくらいお得になるのか
試算ができるので、ぜひチェックしてみてください。
エコキュートを電気代をさらに安くするポイント
エコキュートは安い
ということをご説明してきましたが、
エコキュートの電気代をさらに安くする方法があったら知りたい
と思いませんか?
実は
エコキュートの電気代を安くする方法
があります。
そのためのポイントとして
- 夜間の電気代
- 昼間の沸き上げ
- タンクの温度設定
- 冬の高温足し湯
についてご説明します。
①夜間の電気代が安いプランを選ぶ
やはり最も重要なポイントとなるのは
電気料金プラン
です。
エコキュートは夜間に稼働するため
夜間の電気料金が安いプラン
というのが重要です。
ガスと比較すると少ないエネルギーでお湯を沸かすことのできるエコキュートですが、
お湯を沸かす際には最も電気を消費する
というシステムになります。
そのため最も稼働している時間帯の電気料金を安くすることで
エコキュートの電気代を安くする
ことができます。
②昼間の湧きあげを止める
エコキュートはタンクのお湯が減っていくと、自動で沸き増しをする
「自動沸き増し機能」
があります。
この設定をしていると
電気料金の高い昼間にお湯を沸かしてしまう
という場合があります。
「どうしても今日使うお湯が足りない」
という場合には仕方がありませんが、可能な限り
昼間の沸き増しを止める
ことで電気代を安くすることができます。
- 自動沸き増し機能をOFF
- 省エネモード
にしておくことで、昼間の沸き増しを防ぐことができます。
- 夜間に翌日使うお湯の量をしっかりと沸かしておく
- 設定を変更する
という点が重要になります。
③タンクの設定温度を下げておく
エコキュートはタンクの温度を設定すると
タンク内の熱湯と水を混ぜて温度を一定に保つ
ように調整されています。
エコキュートの電気代を安くするためには
沸き上げ温度
も重要です。
例えば夏は気温が高いため、水道水の温度も高くなっています。
タンクのお湯の温度が高くなればなるほど、
温度を下げるために水が必要
になります。
そのためお湯が
- 消費されない
- 余る
という事態になり、せっかく沸かしたお湯が無駄になってしまうのです。
そうならないためはタンクの沸き上げ温度を
”低温”
にしておきます。
また沸かすお湯の量を
「少なめ」
にすることで、電気代の節約ができます。
夏は
- タンクの沸き上げ温度:低め
- 沸かすお湯の量:少なめ
と設定しましょう。
④冬は高温足し湯を利用する
冬になると湯船にお湯をはり入浴する機会が多くなります。
しかし時間が経つとお湯が冷めてしまうため
- 追い炊き
- 自動保温設定
を行うのが一般的です。
エコキュートでは
- 沸かしなおす
- 保温する
よりも
- 再度お湯をはる
- 高温のお湯を入れて温度をあげる
という方法がおすすめです。
- 追い炊き
- 自動保温設定
の方がお得に感じますが、実際には多くの電力を消費しています。
エコキュートを使用している場合には
- もう一度お湯を入れなおす
- 高温の足し湯をする
という方法が、より省エネになります。
まとめ
いかがでしょうか。
エコキュートは
電気でお湯を沸かす省エネなシステム
です。
電気料金の安い夜間に稼働するため
電気代が安くなる
というわけです。
- エコキュート
- オール電化
の導入を検討している方も増えてきていますので、ぜひ
- 平均的な電気代
- メリット、デメリット
などを参考にしてみてください。
各メーカーで
どのくらい光熱費が安くなるのか
というシミュレーションもできるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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